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主任司祭より

『ひとりごと』

2018/03/11 加藤神父


幼稚園の園長時代、今頃は卒園を迎える年長児たちを送り出す準備で大変忙しかったことを思い出します。年少で入園し泣いていた子、自分では何もできず帰りのお仕度をいつも担任の先生に手伝ってもらっていた子など、その子らが卒園を控えて一年生の準備をしていることを思うとき、嬉しいと同時にチョッピリ淋しさを感じている自分がいました。
全園児の成長を願いカトリック精神に基づいた幼児教育をしながら奮闘していたとき、毎月出す「園長だより」の巻頭言に苦労していたことも思い出します。その中に「園児語録」というのを先生方に頼んでおいて、園児たちの発した何気ない小話を収録して掲載していました。
例えば、満三歳で入園してきた男の子の会話です。教会の裏手に大きな栗の木が一本あります。いつも小さいですが、たくさんの数のイガグリを地面に落としてくれていました。それを最初に見たときの先ほどの男の子が、「ウニがいっぱいおちている!」と嬉しそうに叫びました。なるほど形はそっくりですよね。その子の観察眼には脱帽でした。
子どもの発想はいつも素晴らしいことに驚嘆します。だからこそイエスも「子どものようにならなければ、天の国に入れない」と純粋な眼で物事を見るようにと勧めているのです。
四旬節に入り、主は私たちに「回心して福音を信じなさい」と呼びかけておられます。復活祭を迎える準備としてのこの季節を、「施し」「祈り」「断食」を通して私たちがふさわしい者となれますように、日々自分の十字架を背負いながら、共に歩んでくださる主に感謝を忘れずに、復活祭に向かって一歩一歩進んでまいりましょう。

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